Guideboard

国民皆保険 9 / 米国英国中国

Posted by guideboard on 2007/10/08/Mon

本記事の原典は、2006 年 6 月 13 日、http://sword.txt-nifty.com/guideboard/2006/06/_9_0440.html にアップされた。原典は削除された。


キーワード
医療、改革、改悪、米国、アメリカ、市場原理、小さな政府、国民負担率、規制改革、民間開放

第 26 回日本医学会総会ポストコングレス公開シンポジウム ( 2006.3.16 ) からの報道、李啓充先生と近藤克則日本福祉大学社会福祉学部教授の論説を見てみる。

李啓充先生は米国と中国の医療の悲惨さを、近藤克則教授は英国の医療の悲惨さを、それぞれ紹介して、日本の医療の今日これからについて警告を発してくれている。

日本は、米国と英国の悪いとこ取りをしているのだ。

———-

第 26 回日本医学会総会ポストコングレス公開シンポジウム ( 2006.3.16 ) の李啓充先生の抄録より、見出しと論説の一部を抜粋する。

李 啓充(医師・コラムニスト)

市場原理と医療 米国の失敗を後追いする医療改革

・「小さな政府」と医療制度改革

・「国民負担率」は国民負担の実際を反映しない
「国民負担率」は、語感が与えるイメージとは裏腹に、「国民負担の実際」を反映する数字ではないからである。たとえば、先進国中、日本の36%(2005年)よりも国民負担率が低い国は米国(33%)だけであるが、実際の米国民の医療保険料負担は、日本よりもはるかに重いものとなっている。

・公的給付削減の果てに待つ米国型医療保険制度

・「市場原理」に基づく米国型医療保険制度の失敗
「民」の医療制度は、換言すると「市場原理」に基づく医療制度に他ならないが、市場原理によって運営される米国の医療制度の「失敗」の数々の中でも、際立っているのは、以下の4点であろう。
1)財力に基づくアクセス差別
2)医療費の止めどない上昇
3)負担の逆進性
4)公的負担の増加

・「市場」のメカニズムが医療では有効に機能し得ない理由

・規制改革/民間開放推進会議の危険な主張
1)混合診療全面解禁の危険
2)株式会社による病院経営解禁の危険

・目指すべき方向は社会保障のさらなる充実

近藤克則日本福祉大学社会福祉学部教授

日医ニュース
英国の医療改革から学ぶ 1 ( 2006.4.20 )
英国の医療改革から学ぶ 2 ( 2006.5.5 )

日本でも,“三時間待ちの三分診療”といわれるが,これは救急医療ではなく一般医療での話である.ところが,イギリスでは,救命救急が問われる重症患者でも平均三時間半待つのである.しかも,救命救急センターで「入院が必要なほど重症と診断された時点でストップウォッチを押し,無事病室にたどり着くまで」の時間である.最長記録は七十八時間(三日と六時間)で,待たされる間は,ストレッチャー(車輪付き担架)に乗せられている.他の人が来るといつでも移動させられるような劣悪な環境に置かれるのである.
…..
ブレア首相が二期目の政権をねらう総選挙があった.彼は,一期目の政権に就くとき,専門医療の“待機者リスト”を十万人分減らしてみせると公約し,二期目の選挙直前に,十五万人分も減らし,目標を超過達成したという.選挙公約は守られないものだと思っていた私は感心したが,イギリス国民の反応は非常に冷ややかだった.
実は,十五万人分削減しても,さらに百万人分も待機者が残っていたからである.手術を一年半以上待っている人が百十八人もいて,なかには,他の緊急手術を理由に手術を四回も延ばされ,その間にがんが進行し,手遅れになったという悲惨なケースもある.

参考資料

国民皆保険 9 / 米国英国中国資料 1
国民皆保険 9 / 米国英国中国資料 2
国民皆保険 9 / 米国英国中国資料 3

Leave a Reply

XHTML: You can use these tags: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <pre> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>