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国民皆保険 4 / 医療費推計資料 1

Posted by guideboard on 2007/10/08/Mon

» 国民皆保険 4 / 医療費推計

国民医療費と医療給付費を間違えないように。

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毎日新聞 2005.1.18

医療給付費推計:2025年度は48兆円、GDP比7%に

厚生労働省は18日の経済財政諮問会議で、医療給付費の中長期推計を公表した。

06年度予算ベースで27.5兆円=国内総生産(GDP)比5.4%=なのに対し、2010年度は31.2兆円(GDP比5.4〜5.6%)で、2025年度は48兆円(同6.4〜7%)に達するとしている。

同省と同会議の民間メンバーは、これらの推計値を「目安指標」とすることで合意してはいるが、数値が政策目標なのか否かや、実績値と推計値がかい離した場合の対策などはあいまいなままで、今後対立の火種となりそうだ。

厚労省が医療制度改革試案を公表した昨年9月時点では、25年度の給付費を49兆円に抑え、改革をしない場合より7兆円削減できると試算していた。しかし、06年度の診療報酬改定で過去最大の3.16%カットが決まるなどしたため、さらに1兆円の削減が可能になったという。

試算では民間メンバーの求めに応じ、新たに10年度分の試算をしたほか、15年度は37兆円(GDP比5.8〜6.1%)と見込んでいる。GDP比に幅があるのは、経済成長率を基本ケースと低成長ケースの両方で見込んだため。

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メディファクス 4911 号 2006.4.26

■ 25年度の国民医療費は49兆円

日医が将来推計「給付費削減は限界」

日本医師会は25日、国民医療費は2025年度に49兆円となる見込みで、厚生労働省が「医療制度構造改革試案」で示した推計値の65兆円を大きく下回るとの将来推計をまとめた。最近の1人当たり医療費の伸びを基に日医総研が推計したもので、日医では将来推計の再計算を早急に行うよう厚労省に求める方針だ。

推計は、同日開かれた記者会見で中川俊男常任理事が明らかにした。中川常任理事は将来推計の結果から、医療費適正化の中長期的、短期的方策を講じなくても厚労省が25年度に見込む医療給付費見通しの49兆円を達成することが可能との見方を強調。「地域医療を崩壊させ、医療保険を形がい化させる施策を行わないよう各方面に働き掛けていく」と述べた。医療給付費の削減はすでに限界で、政府が進める歳出削減では保険者の人件費や経費の削減、厚生保険特別会計の見直しなどを徹底するよう求めた。

推計は、03年度の1人当たり国民医療費を基に試算医療費は15年度に41兆円(75歳未満26兆円、75歳以上15兆円)、25年度には49兆円(27兆円、22兆円)になるとはじいた。

厚労省推計を大きく下回る結果となったのは、推計に用いた1人当たり医療費の伸び率が違うため。日医によると、厚労省推計は1995〜99年度の実績から1人当たり医療費の伸び率を一般(79歳未満)2.1%、高齢者(70歳以上)3.2%と仮定している。これに対し日医総研の推計は、診療報酬のマイナス改定があった02年度を除いた01〜05年度の平均値を用いて、一般1.4%、高齢者1.3%として国民医療費を推計した。

中川常任理事は「最近の1人当たり医療費の伸びは、診療報酬改定があった02年度を除いても1%台か、それ以下だ」と指摘、最近の実績を踏まえた推計だと説明した。

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メディファクス 4914 号 2006.5.2

■ 日医の医療費推計を批判       

厚労相「あまりに楽観的」
 
医療制度改革の前提となる2025年度の国民医療費の将来推計をめぐり、川崎二郎厚生労働相は4月28日の衆院厚生労働委員会で、厚生労働省の65兆円に対して49兆円と打ち出した日本医師会の推計値に対して否定的な見方を示した。双方の推計値のひらきは計算のベースとなる期間のずれから生じているが、川崎厚労相はとりわけ日医が高齢者の医療費の伸び率を低く見積もっていることについて「楽観的」と批判した。

川崎厚労相は答弁で、厚労省の推計を大幅に下回る49兆円と示した日医の推計値を「あまりにも楽観的」と一蹴(いっしゅう)した。日医の推計が、高齢者の1人当たり医療費の伸び率を1%台にとどめていることを指しての発言。

厚労省と日医の推計値が異なるのは、ベースとなる実績期間が違うため。厚労省の推計はOO年度の介護保険制度の導入や03年度の健保法改正を除いた1995〜99年度の実績を切り出し、1人当たり医療費の伸び率を一般(70歳未満)2.1%、高齢者(70歳以上)3.2%と見積もった。

これに対し日医の推計は、03年度を挟んだ01〜05年度(診療報酬改定がマイナス2.7%となった02年度は除く)の平均値を用い、一般1.4%、高齢者1.3%として推計している。

厚労省の水田邦雄保険局長も同日の厚労委で、日医の推計が被用者保険本人の自己負担が3割に引き上げられた03年度を含めていることを問題視し、「3割負担のような制度改正が将来も行われることを含めて試算している。いかがなものか」などと述べ、日医の推計手法は適当ではないとの認識を示した。

●厚労省推計が「適当」

一方で、同日の厚労委では上田勇氏(公明)が厚労省の過去の将来推計が実績を大きく上回っていることを踏まえ、「わざと(推計値を)大きくしているのではないか」と指摘。これに対し、水田局長は「近年は物価や賃金が低くなり、医療費に反映された」と経済動向が要因だったと説明し、医療費や患者の受診行動などに大きな影響を与える制度改正の時期を除外した厚労省の25年度の推計は「適当」と正当性を主張した。

日医は27日に開かれた自民党1期生との勉強会で、49兆円にとどまるとの日医推計を基に「制度改正をしてこれ以上の患者負担を増やす必要はない」と理解を求めている。

一方、厚労省内には医療費の伸び率が低い日医の推計を用いることで、財務省が今後の予算編成の過程で社会保障給付費を低く見積もるなど「逆に都合よく使われる恐れがある」(保険局)との警戒も出ている。

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共同通信 2006.5.8

厚労省推計に疑問続出 与党は週内に採決方針

高齢者の負担増や入院日数短縮で医療費の伸びの抑制を目指す医療制度改革関連法案は、8日に福島、福岡両市で衆院厚生労働委員会の地方公聴会を行い、与党は週内にも委員会で採決する構えだ。

ただ、これまでの質疑で、現行制度のままでは国民医療費が2004年度の32兆円(予算ベース)から25年度には65兆円に膨らむとの厚生労働省の推計値が過大だとの疑問が続出。改革の根拠となる数字だけに、情報公開が不十分だとの批判も出ている。

厚労省は国民医療費増加に伴い、患者負担を除く医療給付費も04年度の26兆円(同)から25年度の56兆円に膨張し、公的医療保険制度が持続困難だと主張。関連法案に盛り込まれた改革を通じ、25年度の医療給付費を8兆円削減し48兆円に抑えることが必要だとしている。

ただ、厚労省試算が1995年度から5年間の1人当たり医療費を基にしているため、民主党は「この時期は(大きな医療制度改革がなく)医療費が大幅に伸びた。見積もりが過大な可能性がある」として、計算方式の全面的公開を要求。

また、共産党は99年度から5年間の医療費の動向から2025年度の国民医療費を、厚労省試算より22兆円少ない43兆円と試算した。

与党の公明党からも、日本医師会が2000年度以降の医療費の伸びを基に25年度の国民医療費を49兆円と推計したことを受け「専門家の集団の見方と行政でこんなに開きがあると、どっちが信頼性があるのか疑問」との声が上がった。

厚労省は、医師会などの試算に対し、03年度のサラリーマン自己負担増のような大きな制度改革が続くことを前提に見通しを立てるのは問題だと反論。一方、小泉純一郎首相は「(医療費推計は)当たる時もあるし、当たらない時もある」と、明確な答弁を避けている。

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共同通信 2006.5.16

改革の前提65兆円は過大? 厚労省より低い試算も

少子高齢化の進展で2025年度の国民医療費は65兆円と現在の約32兆円に比べ倍増、制度が維持できない-というのが、現在国会で審議している医療制度改革関連法案の前提だ。法案では高齢者を中心とした負担増などで59兆円に抑制する。だが、日本医師会は25年度で49兆円にしかならないと試算、改革の前提に疑問を投げかけている。

Q どうしてこんなに大きく違う。

A 医療費の伸びをどうみるかが違っているからだ。厚生労働省は1995-99年度の平均で1人当たり医療費の伸びを一般2・1%、高齢者3・2%とし、これに人口変動を加味した。日医は診療報酬が初めて引き下げられた2002年度を除く01-05年度の平均で、一般1・4%、高齢者1・3%とした。

Q 厚労省が基にした時期は古いね。

A 2000年4月からは医療費の抑制にもつながる介護保険が導入され、03年4月からはサラリーマンの窓口負担が2割から3割に引き上げられた。厚労省は「大きな制度変更がなかったそれ以前のほうが、高齢化による伸びがよく表れている」としている。通常は直近5年間を基にするが、今回は参考にならないというわけだ。

Q でも、日医は直近の時期を基にしている。

A 2000年度からの医療費の伸びは、相次ぐ制度変更で大きく鈍化しているのは事実。制度変更を元に戻すわけではないので、日医は「むしろ直近の方が実態をよく反映している」としている。神奈川県の保険医でつくる同県保険医協会も直近の伸びを基に47兆8000億円と試算した。

Q 厚労省の推計は過大なのだろうか。

A それは分からない。ただ、厚労省が過去に25年度の国民医療費をどう推計していたかをみると、1994年には141兆円と見積もっていた。それが97年には104兆円、2000年81兆円、02年70兆円、今回は65兆円と次々に下方修正してきた。この間には介護保険導入をはじめさまざまな制度変更もあったが、わずか10年あまりで半分以下というのはね…。

Q 国会でも疑問が出ている。

A 野党は「厚労省推計はわざわざ伸びの高かった時期を基にして、危機感をあおっている」と批判している。日医などの試算だと、少なくとも高齢者を中心とした負担増などは必要なくなる。推計の仕方で改革の方向が変わるだけにきちんとした検証が必要だね。

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毎日新聞 2006.5.21

社説:医療改革 必要な根拠を再検証せよ

医療制度改革法案が衆院本会議で可決され参院に送られた。改正の狙いは、財政を圧迫している医療費の伸びを抑えることにある。高齢者は現役世代に比べ5倍の医療費がかかるといわれ、今回はとりわけお年寄りに痛みを強いる「処方せん」が目立つ。

今年10月から、70歳以上で年収520万円以上の人は現行2割の窓口負担が現役世代と同じ3割に引き上げられる。70〜74歳の人の負担も08年4月から2割(現行1割)にアップする。

制度面では、老人保健制度を廃止し、08年4月に75歳以上の人すべてが加入する「後期高齢者医療制度」を創設する。財源は、本人の窓口負担、現役世代の支援、税金、後期高齢者の保険料などでまかなわれる。運営は「都道府県単位で全市町村が加入する広域連合」が担う。保険料は広域連合ごとに設定される。心配なのは、保険料を払えないお年寄りが出てくる可能性のあることだ。

国民皆保険を維持する以上、医療費を圧縮するには、給付を減らし、負担を増やすのが手っ取り早い。医療制度とは国民が我慢できる給付と負担の組み合わせを求めることでもあるようだ。

ところが、良かれと思ってやってみると、これがことごとくうまくいかない。国はほぼ3、4年ごとに大きな医療制度改正を行わざるを得ない状況だ。

問題の一つは制度改正の前提となる将来の医療費推計にあるのではないか。数字が信頼の置けるものとは言いがたいのである。

06年度の医療給付費(医療費から患者の自己負担を除いた各医療保険と税の合計)は27兆5000億円と見込まれている。厚生労働省は、今回の改正案が実施されなければ25年度に56兆円まで膨らむと推計する。改正したならばこれを48兆円にとどめることができると説明する。この計算方法に説得力はあるのだろうか。

厚労省は将来の医療費を推計するのに、95年から99年の医療費伸び率で算定している。この時期は伸び率が高かった。一方、野党は伸び率が低い最近の数字で計算し直すよう迫っている。

どちらの計算方法が正しいかではない。いろいろなケースを想定した推計値に基づいて議論を進め、国民に理解してもらうのが本来のあり方だ。厚労省は「膨らむ医療費」の根拠を求め意図的に高い伸び率だけを採用したと勘ぐられても致し方あるまい。

年金の場合は、将来人口、物価や賃金上昇などの経済要因を変えて、何通りかの試算を行う。医療費予測は技術の進歩など複雑な要素も加わるのだろうが、ケーススタディーが行われないのは不可解である。

厚労省は94年に25年度の国民医療費(国民が1年間に使った医療費の合計)を141兆円と予測した。ところが05年になると65兆円へと大幅下方修正した。こんな激しい揺れがまかり通ること自体おかしい。医療制度改革の論議はすべての情報を開示して初めてスタート台に立つことができる。

毎日新聞 2006年5月21日 0時19分

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