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高知医療センター PFI 12

Posted by guideboard on 2007/10/02/Tue

PFI では誰が得をするのだろうか。

共同通信 2007.10.2
前院長の存在感が裏目 PFIの難しさも露呈 高知医療センター汚職 (1)

公立病院初のPFI方式で運営する高知医療センター(高知市)の汚職事件の背景には、収賄容疑で逮捕された同志社大教授で前院長瀬戸山元一(せとやま・もといち)容疑者(63)の存在感の大きさがあった。高知県と市が経営手腕を見込んで招いたことが裏目に出た形で、PFI事業の難しさも露呈した。
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ピーエフアイ社は医療に関しては素人で、実際の運営では専門家の意見が不可欠だった。瀬戸山容疑者の発言力は強く、センターの元幹部は「施設整備の実質的な決定権を持っていた」と打ち明ける。
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ピーエフアイ社とセンターの契約は30年。センターは「個人の犯行」と強調するが、ある捜査関係者は「開院わずか2年半で汚職が明るみに出た。あと二十数年続くと思うと怖い」と危機感をのぞかせた。

自治体は、単年度の多額の不動産投資、設備投資を回避し、そのかわり、30 年間の長期にわたって PFI 事業者への支出が続く。余剰な公務員とその人件費をカットでき、また永年にわたる赤字の事業体を抱えずに済む。

PFI 事業者は、自治体のそれらのリスクを負う代わりに、自治体自らが事業を行う場合より高い金額で請け負うか、または、自治体が行う場合よりも低い人件費と調達コストで運営する。病院事業は、コストカットしてなお民間では既にぎりぎりか赤字になるレベルの診療報酬であり、コストカットの余地は、高い公務員人件費を削減する分だけである。

もしも自治体が独自に PFI 事業者と同じくらいの効率で経営を行えるなら、公務員人件費だけなんとかすれば、PFI 事業者という営利企業をはさまない分、より安い費用で行えるに違いない。

自治体は経営のプロではなく、PFI 事業者は経営のプロだと言ってみたところで、病院経営のプロなどそんなにはいない。日本中の病院がぎりぎりのところで喘いでいるのだから、カリスマ的に儲けのうまい病院事業者という者がいると信じる方がどうかしている。

また、事業が一旦 PFI 事業者の手に渡ると、そこから先は私企業だから、公開入札、競争入札といった透明性はなくなる。そもそも、自治体が PFI 事業者と契約する時の金額が透明とはとても言い難い。高知県立病院が神戸市立中央市民病院の倍も金がかかるはずが無い。

  • 人口 150 万人の神戸市立中央市民病院は、伊藤忠と神戸製鋼により、建設費と 30 年間の維持費計 1023 億円。
  • 対する高知県は人口 80 万人、高知医療センター PFI はオリックスの手により、 30 年間で 2131 億円。

また、いったん始めた PFI 事業は、民間企業のように赤字だから撤退とはいかない。経営は結局自治体が担保しなければならない。高知医療センター PFI 事業は赤字であり、高知県などがそれを補填する羽目になった。

PFI 事業者は得をし自治体は損をすることが宿命づけられている。

高知県、高知市は、瀬戸山元島根県立中央病院長が病院経営のカリスマに見えたのだろうし、瀬戸山元院長とオリックスの甘言に目がくらんだのだろう。そういう県知事、県会議員、市長、市議会議員を選んだ人たちに、最終的には責任が回って来たわけである。

参考資料

高知医療センター PFI 12 資料

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