医師養成にかかる費用 1 資料
Posted by guideboard on 2007/09/22/Sat
Sankei Web 2006.4.21
医者の数が、分野によって多すぎたり、少なすぎたりするのは、何とかならないのだろうか。連載でお届けした小児科はじめ、産科や救急は医師不足。いずれも深夜勤がある激務の職場だ。人手不足で科そのものや、夜間救急を閉じる病院も目立つ。
医療の費用を決める厚生労働省の中央社会保険医療協議会では、こんな意見が出た。「救急車が二十四時間走っているのは、急患を助けるためなのに、二十四時間受け入れてくれる病院がなければ、救急車が走っていても、なんにもならない。激務で医師が開業医に転じる事態があるなら、そうならないように報酬をつけてほしい」
一方で「専門医が多すぎる」という声もある。人気漫画「ブラックジャックによろしく」に登場する名心臓外科医のモデル、南淵明宏医師は「心臓外科医は百人で十分なのに、実際には千六百人もいる」という。ある高名な肺がんの専門家は「国内の肺がん専門医は千人もいるが、三百人でいい」という。
国内の手術数から逆算すると、そんなに専門医がいても、医師は手術経験が積めない。経験が積めなければ、手術の下手な医者があふれる。それは患者の利益にならない−というわけだ。
僻(へき)地(ち)の医師も足りない。厚生労働省の医療部会では、病院や診療所の長となる医師に、僻地、救急などの経験を必須にすることが検討されたが、まとまらなかった。「職業選択の自由を奪う」「やる気が失われる」などの反対が出たためだ。
しかし、一人の医師を育てるためには、莫大(ばくだい)な公費も投入されている。人手不足の小児科で医師が自殺したり、急患がたらい回しで死んだり、下手な手術で長々と入院する事態を避けるためには、医師が診療科や専門を選ぶ際に、もう少し患者の利益に立ったバランスが考慮されてもいいと思うのだ。(ゆうゆうLife編集長 佐藤好美)