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転送妊婦死産流産報道事件 4-2 / 当夜の奈良県立医大資料

Posted by guideboard on 2007/09/14/Fri

» 転送妊婦死産流産報道事件 4-2 / 当夜の奈良県立医大

奈良医大の対応を責める報道、奈良医大の反論を報じたものをまとめて記録しておく。


スポーツ報知 2007.8.30

奈良県立医大、ベッド空きも受け入れ拒否

奈良県橿原市の妊婦(38)の受け入れ先が決まらず、搬送中の救急車が事故に遭った上、流産した問題で、最初に受け入れを要請された奈良県立医大病院に空きベッドがあったことが30日、分かった。2人の当直医は別の妊婦の診察に追われ、受け入れを断っていた。

県によると、救急隊員の最初の受け入れ要請は、29日午前2時55分。病院は1分前に別の妊婦を受け入れたため、当直医が事務員に「診察中なので後にしてほしい」と伝えた。

事務員が隊員に「手術になるかもしれない」と答えると電話は切れたという。もう1人の当直医は手術後の妊婦の対応に追われていた。

病院は隊員から再度要請されたが、別の妊婦が午前3時半ごろに破水して入院したため断った。5時半ごろにも分娩(ぶんべん)後に大量出血した患者を受け入れ、最終的には病院のベッド数23を超える24人を抱えていた。

病院は「ベッドが空いていたとしても医師は対応できなかった」と説明。県も「病院の対応はやむを得なかった」と話している。

(2007年8月30日11時51分 スポーツ報知)

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コラム社説2007年08月30日(木)付 愛媛新聞

奈良の妊婦死産 徹底検証して再発防止を図れ

なぜ小さな命は救えなかったのか。何とも痛ましい出来事だ。出血を伴う腹痛を訴えた奈良県の女性の救急搬送を九つの病院が拒否し、六カ月の胎児が死亡した事件である。

奈良県では昨年八月にも、分娩(ぶんべん)中に意識不明となった女性が約二十の病院に転院を断られ死亡するケースがあった。

昨年のケースを受けて県は、救急医療体制の強化に取り組んだはずだ。しかし、結果的に何も生かされていなかった。関係者の責任は重い。

搬送システムや病院の施設不備など受け入れ態勢に問題はなかったのか。このような悲劇を繰り返さないために、徹底した検証と対策を求めたい。

女性が救急隊員に救護されてから約四十キロ離れた大阪府高槻市の高槻病院に到着するまでに約三時間かかっている。途中、救急車が交通事故に遭う不運もあったが、受け入れ病院を探すのに、一時間半近くを要している。

奈良県の周産期医療搬送は、かかりつけ病院が県内の二病院に連絡し、受け入れ先を探すシステム。しかし、女性にはかかりつけ医がおらず、消防組合が受け入れ先を探した。

県の担当者は「想定できなかった状況」と説明しているが、救急車に救護されて一時間以上も放置される状態は尋常ではない。

救命救急センターなどに搬送し、女性の症状を診て転院するなどの方策はとれなかったのだろうか。痛みをこらえ、救急車の中でじっとしている以外にすべのない女性の気持ちは察するに忍びない。

最初に受け入れを要請された奈良県立医大病院は、二人の当直医が別の妊婦の診察に追われ、受け入れを断った。その際、当直医は事務員に「診察中なので後にしてほしい」と伝えたという。

救急隊員の意図が、病院側にうまく伝わっていなかった可能性もある。また、その逆の場合も考えられる。互いの情報伝達に不手際はなかったか。詳細な検証が必要だろう。

今回のケースはあらためて産科医不足の問題点を浮かび上がらせた。現に、奈良県では妊婦の救急患者の四分の一を大阪府に搬送している状況だ。

厚労省はマンパワーを拠点病院に集める「集約化・重点化」を産科医不足に悩む地方にすすめている。しかし、医師が集まる側の自治体や住民は歓迎だろうが、逆の側の患者には大きな負担を強いることになる。

「集約化・重点化」は緊急避難的な役割は果たせても、医師不足を解消する恒常的な処方せんにはなり得ないだろう。医学部の定員増など、国は安心して出産できる体制づくりを急がなければならない。

同じような事態は全国どこでも起こりうる。愛媛ではリスクが高い妊産婦などを受け入れる総合周産期母子医療センターが整備されてはいるが、奈良県のケースを他山の石として、行政など関係者には救急医療体制の再点検を求めたい。

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YOMIURI ONLINE 関西発 2007.8.30

「わからぬ」会見2度中断、奈良県の危機管理意識薄く

妊娠7か月だった奈良県橿原市の女性(38)を運んでいた救急車の事故後、女性の死産が確認された問題は、かかりつけ医がいない妊婦を救う手だての難しさを浮き彫りにした。しかし、29日午後、記者会見した県の担当者らは、女性の受け入れを断った県立医大病院(橿原市)の当直体制などについての質問に対し、明確な回答ができず、2度も中断する始末。危機管理意識の希薄さを、露呈する形になった。

記者会見で記者の質問に答える米田雅博健康安全局次長(手前)ら県職員(29日午後2時44分、奈良県庁で)=金沢修撮影

記者会見は午後2時から健康安全局の米田雅博次長や医務課、医大・病院課、消防救急課の職員計5人が行った。

県立医大病院の産科医の当直体制などについては、報道陣から矢継ぎ早に質問が出たが、当直の医師は2人なのに、担当者の回答は「3人」「いや2人だ」と二転三転。同病院などへの問い合わせに追われた。

このため、会見は中断せざるを得ず、午後4時からの2回目の会見でも、中和広域消防組合の受け入れ要請に対する同病院の返答について「わからない」「確認していない」などと繰り返し、午後6時からの3回目でようやく、返答の内容を答えた。

空きベッドの状況についても、1回目の会見で「把握していない」としたが、2回目で「満床」となり、3回目で「空きベッドはあった。医師が別の妊婦の診察で対応できなかった」とするなど混乱した。

同医大の中にある奈良医大救命センターへの搬送要望に対し、「他を当たって下さい」と対応した医師の本意について記者が尋ねても「わからない」とし、結局、県立医大病院の医師や職員が出席することはなかった。

一方、女性にかかりつけ医がいなかったことは想定外としながらも、「改善出来ることは改善したい」とした。

こうした県の対応ぶりについて、昨年8月に転院拒否され、死亡した高崎実香さん(当時32歳)の夫晋輔さん(25)(奈良県三郷町)は、「命を守る仕事に携わっているという誠実さが感じられない。状況を把握する仕組みもなく、ずさんだ。奈良で、出産しようと思う妊婦はいなくなる。多くの人が怒っている現実を知るべきだ」と批判した。

また、中和広域消防組合のある職員は「病院側に受け入れ体制を充実させて欲しいが、なかなか改善されない。こんな事態が起き、残念でショックだ」と話した。

死産

厚生労働省の規程では、妊娠12週以降に死児(死亡した胎児)を出産することをいう。医学的には、妊娠22週未満に妊娠が終了することを流産といい、12週以降の場合に市区町村に死産届を出す。

(2007年8月30日 読売新聞)

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YOMIURI ONLINE 関西発 2007.9.1

奈良の妊婦死産、県立医大がHPで経緯を説明

奈良県橿原市の妊娠中の女性(38)が相次いで病院に受け入れを断られ、死産した問題で、3度の受け入れ要請があった県立医大病院(橿原市)は31日、同病院のホームページ(HP)で消防とのやりとりなどの経緯や当直医の勤務状況などを公表、院長名で「誠に遺憾」とした上で、「当直医は過酷な勤務状況だった」とするコメントを掲載した。昨年8月、転院拒否のケースで死亡した同県三郷町の高崎実香さん(当時32歳)の遺族は「この1年、何も進んでいない。今後、どうするのかを真剣に考えてほしい」と訴えた。

HPには、当直日誌や当直医らから聞き取りした28日午後7時6分〜29日午前8時半の状況を分単位で記載。最初の受け入れ要請があった時、当直医が「お産の診察中で、後にしてほしい」と事務員に返答したことや、緊急入院の患者が相次いだ状況、当直医2人が一睡もせず引き続き業務に就いたことを説明している。

同病院によると、30、31日の2日間で、「どうして受け入れを断ったのか」など約50件の苦情が寄せられた。このため、病院管理課は「病院として見解を発表し、実態を分かってもらいたかった」としている。

実香さんの義父、憲治さん(53)は「こんな後ろ向きのことをして何になるのか。言い逃れでしかない。これでは実香が報われない」と話した。

(2007年9月1日 読売新聞)

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