転送妊婦死産流産報道事件
Posted by guideboard on 2007/08/29/Wed
妊娠 3 ヶ月の妊婦が腹痛を訴え、救急搬送先を探すのに時間がかかり、搬送の間に流産した。報道により、20 週目、3 ヶ月などと差がある。
妊娠 12 週までの流産の、そのほとんどの原因は胎児側の要因、すなわち遺伝子異常であるという。自然の摂理として受精卵に遺伝子の異常が生じることがあり、母体はそれを排除しようとする。それが妊娠初期の流産の多くのケースである。高次の周産期救急医療の適応外である。
週数がもっと進んで、早期搬送で助かる切迫早産の事例もあり得る。そういう事例とシステムの検証とが必要である。
ところが報道では、早い搬送なら流産せずに助かったはずであるかのような印象を受ける。その上、大淀事件のご遺族のコメントを出してまで、救急搬送システムの不備を批判している。
救急医療システムに不備があり、それを改善するための批判、検証や提言は大切だが、この報道だと感情に訴えて犯人探しをして叩いて終わりになってしまう。
毎日新聞 2007.8.29
高崎さんの義父憲治さん(53)はこの日、「悲しく、悔しい。家族として同じことを繰り返さないよう訴えてきたのに、何も変わっていない。関係者は責任を持って、もっと真剣に考えてほしい」と訴えた。
構築には長い年月がかかるが壊れるのは一瞬。福島県立大野病院と奈良県大淀町立大淀病院の、たった 2 件で日本の産科医療を破壊するのに充分なエネルギーだった。それらだけでなく、さらに多くのエネルギーが、既に、注入されている。
参考資料
転送妊婦死産流産報道事件 / 毎日新聞資料
転送妊婦死産流産報道事件 / その他報道資料