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転送妊婦死産流産報道事件 / 毎日新聞資料

Posted by guideboard on 2007/08/29/Wed

毎日新聞の報道を記録する。一部に web 版と m3 版との重複がある。

» 転送妊婦死産流産報道事件


妊婦が流産 9施設が拒否 奈良・橿原から大阪・高槻に搬送中、救急車事故

毎日新聞 2007.8.29

救急車事故:妊婦が流産 9施設が拒否、奈良・橿原から大阪・高槻に搬送中

◇1時間半待機

29日午前5時10分ごろ、大阪府高槻市富田丘町の国道171号交差点で、妊娠中の奈良県橿原市の女性(36)を搬送中の救急車と軽乗用車が出合い頭に接触した。搬送先の高槻市の高槻病院で、胎児の死亡が確認された。母体は無事。女性は119番から車中で約1時間半も受け入れ先が決まらず、橿原市から約41キロも離れた高槻市の病院へ運ばれる途中だった。妊婦の搬送を巡っては、昨年8月に奈良県の妊婦が転送先が見つからずに容体を悪化させて死亡し、救急体制の不備が浮き彫りになった。(11面に関連記事)

府警高槻署の調べでは、軽乗用車は大阪府茨木市の自営業の男性(51)が運転、この事故で他にけが人はなかった。同署は、事故と流産の関連を捜査している。

女性は同日午前2時44分ごろ、橿原市内のスーパーマーケットで買い物中、「下腹部が痛い」と訴え、同居の男性を介して119番通報した。奈良県の橿原消防署(中和広域消防組合)の救急隊員は同県立医科大に受け入れを要請したが、「手術中のため不可能」と回答された。このため、同消防署は大阪府内の産婦人科などに要請したがいずれも「処置中」などを理由に断られ、10施設目(連絡は延べ12回目)の高槻市の病院に決まったのは同4時19分だった。かかりつけの医者は、いなかったらしい。

高槻市消防本部によると、女性は妊娠中期だったとみられる。

橿原消防署などによると、女性は搬送中の午前5時ごろ、救急車内で破水を起こし、その約10分後に事故に巻き込まれた。病院に着いたのは、通報から約3時間後の同5時46分だった。

同消防署予防課は「事故による容体の変化は見られなかった。流産との関連は警察の捜査に委ねたい」と話している。

大阪市内の産婦人科院長によると、破水の状況から、女性は切迫流産と見られる。(1)何らかの理由で胎児が死亡し、おなかの張りを訴えた(2)子宮が感染を起こし、それに伴って破水した(3)妊娠初期にかかわらず子宮口が開いてしまう「頸管(けいかん)無力症」による流産–の3通りが考えられるという。早期に病院に運ばれていれば、(3)の場合は胎児を助けられた可能性があったという。

昨年8月、奈良県大淀町立大淀病院で、分娩(ぶんべん)中に意識不明になった妊婦が転送を同県と大阪府内の19病院に断られた末、約60キロ離れた国立循環器病センター(大阪府吹田市)に運ばれ、約1週間後に死亡した。これを受け、国は今年度中に、総合周産期母子医療センターを整備することとしていたが、奈良県など4県で困難な状況に陥っている。

奈良県では、緊急に高度な治療を要する妊婦を県外の病院に転送する比率が、04年で約37%に上り、全国最悪のレベルだった。奈良県は未整備だった「総合周産期母子医療センター」を来年5月に設置。母体や新生児の救急搬送に対応する予定だった。

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搬送中の妊婦が流産 奈良→大阪、入れ先決まらず車中で1時間半 救急車事故

毎日新聞 2007.8.29

救急車事故:搬送中の妊婦が流産 奈良→大阪、入れ先決まらず車中で1時間半

29日午前5時10分ごろ、大阪府高槻市富田丘町の国道171号交差点で、妊娠中の奈良県橿原市の女性(36)を搬送中の救急車と軽乗用車が出合い頭に接触した。搬送先の高槻市の病院で、胎児の死亡が確認された。女性は119番から車中で約1時間半も受け入れ先が決まらず、橿原市から約41キロも離れた高槻市の病院へ運ばれる途中だった。昨年8月には、奈良県の妊婦が転送先が見つからずに容体を悪化させて死亡しており、救急体制の不備が浮き彫りになった。

府警高槻署の調べでは軽乗用車は大阪府茨木市の自営業の男性(51)が運転。他にけが人はなかった。同署は、事故と流産の関連を捜査している。

女性は同日午前2時44分ごろ、橿原市内のスーパーマーケットで買い物中、「下腹部が痛い」と訴え、同居の男性を介して119番通報した。奈良県の橿原消防署(中和広域消防組合)の救急隊員は同県立医科大に受け入れを要請したが、「手術中のため不可能」と回答された。このため、同消防署は大阪府内の産婦人科などに要請したがいずれも「処置中」などを理由に断られ、10施設目(連絡は延べ12回目)の高槻市の病院に決まったのは同4時19分だった。かかりつけの医者はいなかったらしい。

高槻市消防本部によると、女性は妊娠20週目だったとみられるという。

橿原消防署などによると、女性は搬送中の午前5時ごろ、救急車内で破水を起こし、その約10分後に事故に巻き込まれた。病院に着いたのは、通報から約3時間後の同5時46分だった。

同消防署予防課は「事故による容体の変化は見られなかった。流産との関連は警察の捜査に委ねたい」と話している。

◇昨夏は妊婦死亡–奈良

昨年8月には、奈良県の大淀町立大淀病院で、分娩(ぶんべん)中に意識不明になった妊婦が転送を同県と大阪府内の19病院に断られた末、約60キロ離れた国立循環器病センター(大阪府吹田市)に運ばれ、約1週間後に死亡した。これを受け、国は今年度中に、総合周産期母子医療センターを整備することとしていたが、奈良県など4県で困難な状況に陥っている。

奈良県では、緊急に高度な治療を要する妊婦を県外の病院に転送する比率が、04年で約37%に上り、全国最悪のレベルだった。母体・胎児の集中治療管理室(MFICU)を備えている病院も、県立医科大学付属病院(橿原市)と県立奈良病院(奈良市)の2カ所だけ。

奈良県は未整備だった「総合周産期母子医療センター」を来年5月に設置。母体や新生児の救急搬送に対応する予定だった。

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「同じ過ち、なぜ」 大淀の教訓生きず「医療機関充実していれば」 奈良の搬送中流産

毎日新聞 2007.8.29

奈良の搬送中流産:「同じ過ち、なぜ」 大淀の教訓生きず「医療機関充実していれば」

深刻な産科医不足が、またも悲劇を生んだ。大阪府高槻市で29日、妊娠中の女性(36)を搬送していた救急車が交通事故に巻き込まれ、その後、女性の流産が確認された。女性は、奈良県橿原市内で買い物中に下腹部の痛みを訴え、9カ所の医療機関に受け入れを断られた末、約1時間半後に受け入れに応じた高槻市内の病院に向かう途中。救急車に乗ってから約2時間20分後の事故だった。同県では昨年8月に19病院から受け入れを断られた妊婦が死亡し、周産期医療の救急体制の不備が問題になったばかり。その遺族は「なぜ同じことが繰り返されるのか」と、唇をかみしめた。

女性が「下腹部が痛い」と訴えたのは、橿原市内の自宅近くの24時間営業スーパーで買い物をしていた29日午前2時44分ごろ。一緒にいた同居の男性が119番通報した。9カ所の医療機関に延べ11回、「手術中」「処置中」と断られ、ようやく同4時19分に高槻市内の病院が受け入れに応じた。救急車が同市内で事故に巻き込まれたのは、同5時9分ごろだった。

代わりの救急車は現場で約30分間、足止め状態に。「胎児が、女性の体外に出ており、処置などに手間取った」という。胎児は20週目くらいだった。橿原消防署の西谷重信・予防課長は「女性には不幸なことだった。医療機関が充実してさえいれば、こんなことにはならなかった」と話した。

同県大淀町立大淀病院では昨年8月、分娩(ぶんべん)中に意識不明となった高崎実香さん(当時32歳)が、19病院に転送を断られた末、約60キロ離れた搬送先の国立循環器病センター(大阪府吹田市)で約1週間後に死亡した。高崎さんの義父憲治さん(53)はこの日、「悲しく、悔しい。家族として同じことを繰り返さないよう訴えてきたのに、何も変わっていない。関係者は責任を持って、もっと真剣に考えてほしい」と訴えた。

救急搬送が必要な妊婦を県外病院に転送する比率が04年に4割近くに達していた同県。大阪府でも、「産婦人科診療相互援助システム」加盟病院への搬送件数は、96年の963件から、05年には1779件と2倍近くに増加している。両府県など2府7県は、府県境を越えて円滑な緊急搬送を実現するため「近畿ブロック周産期医療広域連携検討会」を今年3月に設置。来年度からの運用を目指しているところだった。

◇1次救急どう対応–大阪府の産科救急ネットワークの中核を担う府立母子保健総合医療センターの末原則幸・副院長兼産科部長の話

府内の「産婦人科診療相互援助システム」(OGCS)は、かかりつけの病院など地域の出産施設から搬送を受ける2次救急のネットワークの中にある。今回のように、救急隊が現場から妊婦を搬送する1次救急は、枠組みに入っていない。今後、1次救急にOGCSとして、どう対応するか検討する必要がある。

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■事故の経緯■

29日午前2時44分 女性の同居男性が119番
2時52分 救急隊員が到着
4時19分 高槻市の病院に搬送先決まる
5時ごろ  救急車内で女性が破水
5時9分  救急車と軽乗用車が接触事故
5時10分 隊員が高槻市消防本部に119番
5時13分 高槻の隊員が事故現場に到着
5時41分 現場から高槻の病院へ出発
5時46分 病院に到着
5時55分 胎児の死亡確認

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救急車事故:搬送中の妊婦流産 大阪

毎日新聞 2007.8.29

29日午前5時10分ごろ、大阪府高槻市富田丘町の国道171号交差点で、妊娠中の奈良県橿原市の女性(36)を搬送中の救急車と軽乗用車が出合い頭に接触した。搬送先の高槻市の病院で、胎児の死亡が確認された。女性は119番から車中で約1時間半も受け入れ先が決まらず、橿原市から約41キロも離れた高槻市の病院へ運ばれる途中だった。昨年8月には、奈良県の妊婦が転送先が見つからずに容体を悪化させて死亡しており、救急体制の不備が浮き彫りになった。

府警高槻署の調べでは、軽乗用車は大阪府茨木市の自営業の男性(51)が運転。他にけが人はなかった。同署は、事故と流産の関連を捜査している。

女性は同日午前2時44分ごろ、橿原市内のスーパーマーケットで買い物中、「下腹部が痛い」と訴え、同居の男性を介して119番通報した。奈良県の橿原消防署(中和広域消防組合)の救急隊員は同県立医科大に受け入れを要請したが、「手術中のため不可能」と回答された。このため、同消防署は大阪府内の産婦人科などに要請したがいずれも「処置中」などを理由に断られ、10施設目(連絡は延べ12回目)の高槻市の病院に決まったのは同4時19分だった。かかりつけの医者はいなかったらしい。

高槻市消防本部によると、女性は妊娠20週目だったとみられるという。

橿原消防署などによると、女性は搬送中の午前5時ごろ、救急車内で破水を起し、その約10分後に事故に巻き込まれた。病院に着いたのは、通報から約3時間後の同5時46分だった。

同消防署予防課は「事故による容体の変化は見られなかった。流産との関連は警察の捜査に委ねたい」と話している。

昨年8月には、奈良県の大淀町立大淀病院で、分娩(ぶんべん)中に意識不明になった妊婦が転送を同県と大阪府内の19病院に断られた末、約60キロ離れた国立循環器病センター(大阪府吹田市)に運ばれ、約1週間後に死亡した。これを受け、国は今年度中に、総合周産期母子医療センターを整備することとしていたが、奈良県など4県で困難な状況に陥っている。

奈良県では、緊急に高度な治療を要する妊婦を県外の病院に転送する比率が、04年で約37%に上り、全国最悪のレベルだった。母体・胎児の集中治療管理室(MFICU)を備えている病院も、県立医科大学付属病院(橿原市)と県立奈良病院(奈良市)の2カ所だけ。

奈良県は未整備だった「総合周産期母子医療センター」を来年5月に設置。母体や新生児の救急搬送に対応する予定だった。

毎日新聞 2007年8月29日 11時48分 (最終更新時間 8月29日 13時11分)

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