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大淀事件 32 / 陣痛促進剤資料

Posted by guideboard on 2007/07/16/Mon

毎日新聞 2007.5.31

「世の中変える出発点に」 義父、奈良女大で講義 奈良・妊婦転送死亡
妊婦転送死亡:「世の中変える出発点に」 義父、奈良女大で講義 /奈良

◇病院への心境の変化語る

大淀町立大淀病院で昨年8月、五條市の高崎実香さん(当時32歳)が分娩(ぶんべん)中に意識不明となり、転送先で死亡した問題が、奈良女子大文学部(奈良市)で30日あった「社会学概論」の講義で取り上げられた。義父の憲治さん(53)は「医療や司法のあり方について、世の中を変える出発点にしたい」と語り、学生は「被害者の心境の変化を知りたい」と意見を交換した。6月6日の次回講義は夫晋輔さん(25)が体験を語る。【高瀬浩平、中村敦茂】

講義は薬害や医療事故を研究する栗岡幹英教授(社会学)が担当。被害者が病院、弁護士、報道機関、被害者団体などとかかわりながら、行動や心境をどう変えたか分析するのが狙い。

事故の経過や体験を語った憲治さんは昨年8月8日、実香さんの搬送先探しが難航した時について「焦るばかりで、医者に、電話しろとどなった」と打ち明けた。大淀病院側から昨年9月、話し合いの道を閉ざされた時について「初めて被害者になったと感じた」と説明。「医者を悪者にしたくない。病院が良くなってほしい」と、最近大きな心境の変化があったことを伝えた。

講演後、次回の講義について学生たちと打ち合わせ。学生側から憲治さんへ「なぜメディアに事実を明らかにしたのか知りたい」「私が当事者なら医師を許せない。なぜ冷静になれるのか」と質問。次回の講義で晋輔さんが疑問に答えることになった。憲治さんは提訴までのハードルが高い医療訴訟のあり方への疑問を話す。「少人数で深い話し合いをしたい」との意見でまとまり、一般公開は見送った。

文学部3年、鳥羽都子さん(20)は、大淀病院側が説明を拒んだことについて「自分の家族のことだったらと思うと、病院の対応はとても疑問だ」と話していた。

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「母になるあなたへ」
毎日新聞 2007.5.30

奈良・妊婦転送死亡:「母になるあなたへ」
義父、奈良女大で講演

奈良県大淀町立大淀病院で昨年8月、同県五條市の高崎実香さん(当時32歳)が分娩(ぶんべん)中に意識不明となり、転送先探しが難航した上、搬送先で死亡した問題で、義父の憲治さん(53)が30日、奈良女子大学文学部(奈良市)の「社会学概論」講義で、事故の体験や再発防止への思いについて語った。

薬害や医療事故の研究実績がある、「陣痛促進剤による被害を考える会」メンバーの栗岡幹英教授(社会学)が依頼。陣痛促進剤は実香さんにも投与された薬で、憲治さんは「いつか出産する女子学生に、被害者にならないための知識を身につけてほしい」と講演を快諾した。

講義には約30人の学生が出席。憲治さんは、陣痛促進剤の副作用で、母親や赤ちゃんが死亡するケースが相次いでいる現実にショックを受けたといい、実香さんが亡くなった経緯を説明しながら、「いつか病院と遺族が手を携えて、地域医療を再生したい」と強く訴えた。

【高瀬浩平、中村敦茂】

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「産科医療良くなれば」 死亡妊婦の夫が講義
共同通信 2007.6.6

奈良県大淀町立大淀病院で分娩(ぶんべん)中に意識不明となり、約20の病院から転院を断られ死亡した高崎実香(たかさき・みか)さん=当時(32)=の夫晋輔(しんすけ)さん(25)と義父憲治(けんじ)さん(53)が6日、奈良女子大(奈良市)で講義、産科医療に対する思いなどを学生に語った。

晋輔さんは「二度とこんなことが起こってほしくない。僕が動いて産科医療が良くなれば実香が生きた証し、死んだ意味が残る」と訴え、涙ぐむ場面もあった。1年の土田由美さんは「生の声で、心にくるものがあった。医療制度をしっかりしてほしい」と話した。

医療事故の当事者の話を学生に直接聞かせたいと、文学部の栗岡幹英(くりおか・みきえい)教授(医療社会学)が依頼した。

実香さんは昨年8月、分娩中に頭痛を訴え、意識不明になった。医師はけいれんと診断し移送を要請。次々断られ、最終的に転院した病院で手術し男児を出産したが、脳内出血で約1週間後に死亡した。

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義父・高崎憲治さん、奈良女大で意見交換「医師と対話したい」

毎日新聞 2007.6.7

妊婦転送死亡:義父・高崎憲治さん、奈良女大で意見交換「医師と対話したい」 /奈良
◇夫・晋輔さんと陣痛促進剤の危険性訴え
◇「別の専門科目の講義にも活用を」栗岡教授

五條市の高崎実香さん(当時32歳)が昨年8月、分娩中に意識不明となり、転送先で死亡した問題で、奈良女子大学で6日講演した夫晋輔さん(25)は終了後、学生ら約15人と質疑応答や意見交換をした。意見交換には晋輔さんの父憲治さん(53)も参加。学生から「次世代の医師や看護師にも体験を話してほしい」と求められ、憲治さんは「機会があればぜひやりたい。医師と対話したい」と答えた。【高瀬浩平】

憲治さんは実香さんが出産時に使った陣痛促進剤の危険性について繰り返し訴えた。文学部2年の松井翔子さん(20)は自分が生まれた時、母親がこの薬を使ったという。松井さんは「母が亡くなったかもしれないと思うと身につまされた。自分が産む時も危険性を考えないといけない。今日聞いたことをブログに書き込みたい」と言う。

大学院人間文化研究科で社会学と心理学を学ぶ山本智子さん(48)は「子どもがいる晋輔さんは家庭を中心に見ていて、妻がいない寂しさを感じていた。憲治さんは全体を見て、制度を問題にしていた。役割分担しているようだ」と話した。

講演を依頼した栗岡幹英教授(医療社会学)は「別の専門科目の講義にも生かしたい」と次につなげる考えだ。晋輔さんは「学生に意見が伝わって良かった。全国の多くの人に伝えてほしい」と話した。

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毎日新聞 2007.7.12

大淀病院、産科医探し 県制度利用も応募めどなし
奈良・妊婦転送死亡:大淀病院、産科医探し 県制度利用も応募めどなし

入院中の妊婦、高崎実香さん(当時32歳)=奈良県五條市=が昨年8月、転送先探し難航の末に死亡する問題が起きた同県大淀町立大淀病院が、県の「ドクターバンク制度」を利用して産婦人科医を探し始めた。同病院は問題発覚後の今年3月末、婦人科を残して産科を休診、県南部の分娩(ぶんべん)施設がなくなっていた。

同制度は、医師不足が深刻な産科、小児科、へき地勤務医について過去の離職・退職者で県内で働くことを希望する医師を登録。県内の公的病院から求人を受け付け、医師をあっせんする。県によると、6月18日に大淀病院から常勤の産科医3人と常勤の小児科医1人の求人を受けた。しかし、制度を始めてから3カ月以上たった現在も医師の登録はないため、大淀病院の産科再開のめどは立っていない。【中村敦茂】

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asahi.com 関西 2006.12.22

奈良・大淀病院、分娩対応中止へ 県南部のお産の場消える
2006年12月22日

奈良県大淀町の町立大淀病院で8月、重体になった妊婦(当時32)が計19病院に搬送の受け入れを断られた末、大阪府内の病院で死亡した問題で、同病院が来年3月で分娩(ぶんべん)の取り扱いを休止することがわかった。同病院の産婦人科にはこの妊婦を担当した常勤の男性医師(59)しかおらず、長年にわたる激務や妊婦死亡をめぐる対応で心労が重なったほか、別の産科医確保の見通しが立たないことなどが理由とみられる。

県などによると、同病院は来年3月末で産科診療を休止し、その後は婦人科外来のみ続ける方針。スタッフの拡充を検討したが、県内の公立病院に産科医を派遣してきた奈良県立医大の医師不足などから、新たに医師が確保できず、分娩対応の継続ができないと判断した。病院側は同日、院長名で事情を説明する文書を張り出した。

男性医師は県立医大から非常勤医師の応援を得ながら、年間150件以上のお産を扱っていた。宿直勤務は週3回以上で、妊婦が死亡した後、「ここで20年以上頑張ってきたが、精神的にも体力的にも限界」と周囲に漏らしていたという。

県南部では、県立五條病院(五條市)が4月に産科医不足から分娩取り扱いを中止しており、大淀病院がお産を扱う唯一の病院だった。県幹部は「早急に県内の周産期医療のあり方を見直さねばならない」と話す。

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