大淀事件 27 / 情報漏洩問題資料
Posted by guideboard on 2007/07/16/Mon
asahi.com 関西 2007.4.29
診療情報ネット流出 遺族、告訴へ 奈良・妊婦死亡
2007年04月29日
奈良県大淀町の町立大淀病院で昨年8月、分娩(ぶんべん)中に意識不明となった妊婦(当時32)が県内外の計19病院に転院の受け入れを断られた末、出産後に脳内出血で死亡した問題で、妊婦の詳しい個人病歴情報や診療経過がネット上に流出していたことがわかり、遺族は近く、大淀町長や病院関係者を地方公務員法(守秘義務)違反と町個人情報保護条例違反で奈良県警に告訴する方針を決めた。個人の医療情報の流出を巡って、病院関係者を告訴するのはきわめて珍しいという。
遺族によると、流出先のインターネット上のサイトは会員制の医師専用の掲示板で、「大淀病院関係者から入手した情報」として、妊婦の入院前後の経過や病歴情報、診断内容の詳細が流されている。遺族には、病院側からカルテや看護記録などが開示されているが、流出情報にはそれ以上の詳しい内容も含まれているという。
この問題で奈良県警は、担当医が診断した子癇(しかん)発作との判断に誤りがなかったか、業務上過失致死容疑で捜査している。
遺族は「町に調査を求める申入書を出したが返答がない。誠意が感じられない」としている。
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YOMIURI ONLINE 関西発 2007.4.29
奈良・妊婦死亡の診療情報がネット流出
◇医師?掲示板に書き込み
奈良県大淀町の町立大淀病院で昨年8月、高崎実香さん(当時32歳)が出産時に脳内出血を起こし、19病院に受け入れを断られたあと転院先で死亡した問題で、高崎さんの診療経過など極めて詳細な個人情報がネット上に流出していることがわかった。遺族側の石川寛俊弁護士が28日、大阪市内で開かれた産科医療をめぐる市民団体のシンポジウムで明らかにした。情報は医師専用の掲示板に関係者らしい人物が書き込み、複数のブログに転載されている。石川弁護士は、個人情報保護条例に基づく対処を町に要請。遺族は条例違反(秘密漏示)などでの刑事告訴も検討している。
医師専用掲示板への書き込みは、昨年10月に問題が報道された翌日から始まった。仮名で「ソースが確実なきょう聞いた話」「この文章はカルテのコピーを見ながらまとめました」などとして、最終月経の日付から妊娠中の経過、8月7日に入院して意識不明になるまでの身体状況や検査値、会話など、カルテや看護記録とほぼ同じ内容を複数回に分けて克明に書き込んでいた。この中には、入院前の記録など当時、遺族が入手していなかった内容や、当日の医師の勤務状況など病院関係者しか知らない内容も含まれていた。
この掲示板では「一連の報道は、患者側からの意見しか反映されていない」などと、医師の責任を否定する意見が多く書き込まれていた。情報発信者が「転載して結構です」としたため、同じ内容が医師や弁護士など、かなりの数の公開ブログに転載された。
石川弁護士は「主治医と家族のやりとりを近くで聞いていた人物としか思えない書き込みもある。病院側は、遺族が詳しい説明を求めたのに応じていない。その一方で、病院関係者と見られる人物が情報を“だだ漏れ”にしており、許しがたい」と批判している。
遺族は「あまりに個人的な内容で驚いた。患者の情報が断りもなく第三者に伝わるなら、診察室で何も言えない」と話している。
業務上知り得た人の秘密を正当な理由なく漏らした場合、医師、助産師、薬剤師は刑法の秘密漏示罪にあたり、6月以下の懲役または10万円以下の罰金。看護師など他の国家資格者も関係の法律に罰則がある。他の職種でも、町立病院なら個人情報保護条例と地方公務員法の違反で罰則がある。
大淀病院の横沢一二三事務局長は「高崎さんが入院した日に病院にいた職員を対象に聞き取りをした。全員が『情報を漏らしたことはない』と答えたので調査を終えたが、遺族の弁護士には伝えていない。掲示板の運営事業者への照会などは思いつかなかった。再度検討する」と話している。
(2007年4月29日 読売新聞)
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時事ドットコム 2007.4.29
2007/04/29-17:54 詳細な診療情報、ネット流出=転院拒絶され死亡の妊婦−遺族、告訴の方針・奈良
奈良県大淀町の町立大淀病院で昨年8月、分娩(ぶんべん)中に意識不明となった女性=当時(32)=が19病院に受け入れを断られた末、出産後に死亡した問題で、大淀病院での診療経過などが含まれた女性の詳細な個人情報がインターネット上に流出していることが29日、分かった。
情報は、会員制の医師専用掲示板に書き込まれ、その後複数の掲示板などに転載された。遺族は来月にも、容疑者不詳のまま町個人情報保護条例違反容疑などで告訴する方針。
遺族によると、流出したのは入院前後の状況や、女性の病歴などの情報。特に、昨年8月7日の入院から翌日未明に大阪府内の病院に移送されるまでの身体の状況、検査値、主婦や医師の会話内容などは、分単位で詳細に記されている。
中には「ソース(情報源)が確実なきょう聞いた話」などといった記載もあった。
遺族は昨年12月に情報流出を知り、町と同病院に質問状を送ったが回答はないという。遺族は「流出したのは病院関係者以外には知ることができない情報ではないか。二重、三重の精神的苦痛を強いられている」と話した。
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Sankei Web 2007.4.29
死亡妊婦のカルテ内容、医師専用掲示板に流出
奈良県の大淀町立大淀病院で出産中に意識不明になり約20の病院に受け入れを断られた後、死亡した高崎実香さん=当時(32)=のカルテ内容などがインターネット上に流出していることが29日、分かった。医師専用の掲示板に「カルテのコピーを見た」などと書き込まれた文章が、ブログなどに転載された。遺族は、個人情報保護条例や地方公務員法(守秘義務)違反などでの刑事告訴を検討している。
高崎さんは昨年8月、頭痛を訴え意識不明になったが、主治医はけいれんと判断。死因は脳内出血だった。遺族らによると、同年10月に高崎さんの死亡が報道された直後から、医師免許を持つ人しか利用できない「国内最大級」をうたう掲示板で議論が始まった。
同月中に、ある仮名の利用者が「カルテのコピーを見ました。コピーはもう返却しました」などとして、高崎さんが8月7日に入院するまでの記録や診療の詳細など、遺族も知らない内容を書き込んだ。
遺族は「女性にとって大切な情報がいとも簡単に流された。医師のモラルとしてあってはならないこと」と憤っている。ネット上で流出情報を基に遺族らへの中傷も相次ぎ、掲示板では「医師に責任はなかった」とする意見が多いという。
(2007/04/29 20:14)
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日刊スポーツ 2007.4.30
死亡妊婦カルテ、医師専用ネットに流出
奈良県大淀町立大淀病院で昨年8月、出産中に意識不明となり、19の病院に受け入れを断られた後、死亡した高崎実香さん(当時32)のカルテ内容がインターネット上に流出していることが29日、分かった。医師専用の会員制掲示板に「カルテのコピー」を見たとの書き込みがあり、複数のブログなどに転載された。高崎さんの遺族は担当弁護士と協議し、個人情報保護条例や地方公務員法(守秘義務)違反などで刑事告訴を検討している。
高崎さんの個人情報が、医師免許を持つ人しか利用できない会員制掲示板で、さらされていた。書き込みは昨年10月に高崎さんの死亡が報道された直後から始まった。「カルテのコピーを見た。コピーはもう返却した」などとし、高崎さんの最終月経の日付を含む入院するまでの妊娠中の経過、診療の詳細など、遺族も知らない内容が専門用語とともに書き込まれた。
遺族は「掲載された掲示板は医師専用というが、女性の極めて個人的な情報を含む産婦人科のカルテが、家族に断りもなくネットに掲載されていいのか」と憤りを隠せない。「家族も知らない内容まで他人が勝手に見て話し合っている。そんなことが許されるのか。医師である前に人間としてどうか。世の中に問いたい」と話した。
遺族が掲示板への情報流出を確認したのは昨年11月。掲示板には「遺族が騒ぐから産婦人科医が減って医療が崩壊する、など私たちへの批判もあった」という。公にすれば情報の流出範囲が拡大するとの懸念もあり、公表は控えていたが、大淀病院や大淀町への問い合わせにも返答がなく、公表を決意したという。担当弁護士と協議し、被疑者不詳での刑事告訴を検討している。
高崎さんのカルテ内容とみられる情報は、医療関係者のものとみられる複数のブログなどに今も転載されている。あるブログは、掲示板への書き込み以前に、遺族が報道陣に「カルテのコピー」を公開していたと主張。コピーを医療関係者が分析してまとめただけとし「(個人情報保護条例違反には)当たらないだろう」と書き込んでいる。しかし、遺族側は「報道陣に公開したのは、出産のために入院した昨年8月7~8日の『看護記録』だけ。カルテなど公開してない。さらされた情報には、遺族も知らない通院中のカルテの内容が含まれ、病院関係者しか知り得ない情報だ」としている。
[2007年4月30日7時45分 紙面から]
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毎日新聞 2007.4.29
診療情報流出:19病院で転送断られた妊婦遺族が告訴へ
奈良県大淀町の町立大淀病院で昨年8月、分娩(ぶんべん)中に意識不明になった高崎実香さん(当時32歳)=同県五條市=が、県内外の19病院で転送を断られた末に搬送先の病院で出産後に死亡した問題で、高崎さんの診療情報がインターネット上に流出していたことが分かった。遺族は被疑者不詳のまま町個人情報保護条例違反容疑で、5月にも県警に告訴する。
流出したのは、高崎さんの看護記録や意識を失った時刻、医師と遺族のやりとりなど。ネット上の医師専用の掲示板に書き込まれ、多数のブログなどに転載された。この掲示板は登録者数10万人以上で、問題が報道された昨年10月から書き込みが始まった。
遺族は「医師専用掲示板には患者の中傷があふれている。診療情報の流出は自分たちだけの問題ではないと思い、告訴に踏み切ることを決めた」と話している。
【中村敦茂】
毎日新聞 2007年4月29日 21時03分
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スラッシュドット ジャパン 2007.5.7
医療カルテがネットに流出? 実はマスコミが不正入手?
mhattaによる 2007年05月07日 15時30分の掲載
プライバシーと報道の狭間で部門より.
Anonymous Coward曰く、
昨年8月、32才の妊婦が出産時に脳内出血を起こし、多くの病院に転院受け入れを断られたあげく死亡したという事件があった。 読売新聞の記事によると、このケースで医療関係者(と遺族)しか知りえない診療情報が、医療関係者の参加するブログや掲示板などで公開されているとして、 遺族側が個人情報保護法による告訴を検討しているとのことである。
しかし、ここで問題とされている診療情報は、 そもそもマスコミによって報道されたものではないかという指摘がある。 実例として当の 2006.10.31付読売新聞大阪朝刊でカルテの写真が掲載されているのを確認できる。
個人情報保護法によらずとも医師法による守秘義務があるため、 遺族側が公開していないというカルテをマスコミが報道することは異常事態である。 読売新聞には、どのようにカルテを入手したのか説明が求められるのではないか。
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毎日新聞 2007.5.18
診療情報流出:奈良の妊婦死亡で、県警が捜査着手
奈良県大淀町立大淀病院で分娩(ぶんべん)中に意識不明となり、緊急搬送先探しが難航した末、死亡した高崎実香さん(当時32歳)=同県五條市=の診療情報がインターネットの医師専用掲示板に流出した問題で、同県警が掲載情報を収集するなど捜査を始めたことが分かった。内容が町個人情報保護条例の保護対象にあたるかなど検討を進めている。
掲示板は、ソニーグループの「ソネット・エムスリー」(東京都港区)が運営する「m3.com Community」。県警は今月初めに、遺族が独自に集めた資料の提出を受けた。高崎さんの死亡問題が報じられた昨年10月に書き込まれた内容で、看護記録の内容や医師と遺族のやりとりなどが含まれていた。
同掲示板では、診療情報の流出以外に、遺族らへの中傷的な書き込みがあったことも判明。同社は今月11日から掲示板を一時閉鎖している。【中村敦茂】
毎日新聞 2007年5月18日 9時58分