大淀事件 18 ( 20061027 / 11:19 )
Posted by guideboard on 2007/07/08/Sun
本記事は、2006 年 10 月 27 日、午后 11 時 19 分、http://sword.txt-nifty.com/guideboard/ にオリジナルの記事 ( 奈良産科転送事件続報 14 ) がアップされたものである。原典は削除された。
キーワード
奈良県、大淀町立大淀病院、産科、妊婦、転送、搬送、受け入れ拒否、死亡、脳内出血
本日の続報をいくつか紹介する。朝日新聞、奈良新聞、大阪府保険医協会から。
今や、医師は全て、救急に応需している場合は特に、罪人との紙一重の所に立たされているのだ。
救急応需の要請や搬送依頼の電話に出たら、受け入れて何かあったら、受け入れずに断ったら、とにかく何かあったら刑事捜査の対象だ。任意で事情を聞くとは、刑事さんが病院にやって来て、応接室で、医師の説明を丁寧な物腰で聞いてくれる、という光景ではない。
これでは辞めたくなる医師が出ても、それを責めることはできない。医師は犯罪者の烙印を押される覚悟で、劣悪な待遇で、奉仕せよ、というのだ。
asahi.com 関西 2006.10.27
県警、病院関係者から一斉聴取 因果関係捜査 妊婦死亡
奈良県大淀町の町立大淀病院で8月、意識不明の重体になった妊婦が県内外の19病院に受け入れを断られた末、出産後に死亡した問題で、県警が大淀病院の主治医や院長、搬送先の病院から一斉に任意で事情を聴いていることがわかった。県警は業務上過失致死容疑で同病院を捜査しており、死亡と病院側の診断・処置との因果関係を調べる。
大淀病院では、以下の報道のような対処をとることになった。安全委員会の設置と院内連絡体制の強化。それを毎日やる。通常業務は縮小しているのだろうか。事務職員や院長が考える事はこういう事なのだ。
こういう取り組みが不要とは言わないが、院内連絡体制がいかほどのものであっても、今回の事件は起きていた。何せ、院外に大きな問題があったからだ。しかも正常妊娠の分娩中の突然の脳内出血。いくら安全体制を敷いていても防ぎようがない。
奈良新聞 2006.10.27
院内連絡態勢を強化-妊婦死亡の大淀病院
入院中の妊婦が意識を失い、転送先の病院で死亡した問題で、大淀病院は院内に安全委員会を設置、注意が必要な患者に対する処置検討を徹底する取り組みを進めていることが26日、分かった。横沢一二三事務局長は「二度とこのようなことが起きないように」と、院内の連絡体制を強化する姿勢を示している。
大阪府保険医協会が声明を出した。医師個人に責任を負わせようとする原育史大淀病院長、マスコミに対する抗議の意思が込められている。
大阪府保険医協会
政府や自治体は公的責任により地域の産科医療体制を直ちに整備することを要求する
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産婦人科医師個人の「医療ミス」として処理するような現状を漫然と放置すれば、今日明日にも再び不幸な「産科医療事故」が起きることを私たち現場の医師は実感しています。
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現場医療の不確実性を何ら考慮することなしに、医療判断として行った行為を、事故の発生後、結果のみを前提に刑事犯罪として糾弾や立件することは、問われるべき医療における公的責任を背後に追いやり医師個人の責任に転嫁するものであり、結果として医療水準の低下を招くものであることは明らかです。
報道各社の論調や、インターネット上に散乱している医療関係者ではない方々のご意見を拝見すると、次のような声が聞こえてくる。
これからは、CT をスタンバイして、脳神経外科医が必ず立ち会って、救急車を待機させ、救急搬送先を確保した上で、正常分娩を含めた全ての分娩を行わなければ、世間も、司法も許さない。
こういう時代になっていくのだろうか。
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以下、参考資料